個人型確定拠出年金で安くなる税金の計算方法

企業に勤める会社員で、会社に企業年金などの年金の3階建ての部分の制度がない会社員は、個人型確定拠出年金に加入することができます。確定拠出年金に加入すると拠出した額の全額が税控除の対象となることから、個人年金保険よりも節税効果が高く我が家も夫の加入を検討しています。

そこで今回は、個人型確定拠出年金で戻ってくる所得税・住民税はいくらぐらいになるのか、その計算方法を見てみることにします。

確定拠出年金の節税額の計算方法

確定拠出年金で1年間に支払った金額(拠出した金額)は、全額税控除の対象となりますので、支払った金額に税額を乗じたものが節税額となります。税率は、所得税は累進課税(所得に応じて違ってくる)、住民税は一律10%となっています。

所得税の節税額 = 拠出した金額 × 税率

住民税の節税額 = 拠出した金額 × 10%

計算例

<条件>
年間の拠出金額 276,000円
所得税 10%
住民税 10%

上記の条件の場合は、
所得税 276,000円×10%=27,600円
住民税 276,000円×10%=27,600円

合計で55,200円の節税額となります。

所得税に関しては、年末調整で調整され、住民税は翌年の住民税の支払いから控除されます。控除の申告は、連合会が掛金払込証明書を発行し送付するので、年末調整時に会社に書類を提出すればOKです。

所得税率の調べ方

住民税は一律10%の税率なのですが、所得税は累進課税となっており、課税される所得金額に応じて税率が異なります。

所得税の税率は、分離課税に対するものなどを除くと、5%から40%の6段階(平成27年分以降は5%から45%の7段階)に区分されています。

(平成19年分から平成26年分)

課税される所得金額 税率
195万円以下 5%
195万円を超え 330万円以下 10%
330万円を超え 695万円以下 20%
695万円を超え 900万円以下 23%
900万円を超え 1,800万円以下 33%
1,800万円超 40%

(平成27年分以降)

課税される所得金額 税率
195万円以下 5%
195万円を超え 330万円以下 10%
330万円を超え 695万円以下 20%
695万円を超え 900万円以下 23%
900万円を超え 1,800万円以下 33%
1,800万円を超え 4,000万円以下 40%
4,000万円超 45%

ではまず、この表の中に書かれている「課税される所得金額」を確認してみましょう。

課税される所得金額の見方

源泉徴収表の「給与所得控除後の金額」から「所得控除の額の合計額」を引くと「課税される所得金額」になります。

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(1)給与所得控除後の金額 -(2)所得控除の金額の合計額 =課税される所得金額

確定拠出年金を拠出した金額は(2)に足されて給与所得控除後の金額から控除されるので、課税される所得金額が少なくなります。

源泉徴収表から課税される所得金額を出して、先ほどの税率の表に当てはめると、所得税の税率がわかります。

所得控除の額は扶養家族の増減などでも変動する

単年であれば源泉徴収表で先ほどの表に当てはめると税率がわかりますが、家族構成などが変わると控除の額が増減し、「今年は税率が10%だが、来年は5%」というように、税率が低くなったり高くなったりする場合があります。(この他にも社会保険料控除や生命保険料控除などで所得控除の額は毎年変わります)

未来の控除額を推測し節税額の合計を知りたい場合は、扶養の状況に応じて変動する扶養控除額も抑えておきましょう。

控除額は、扶養親族の年齢、同居の有無等により次の表のとおりです。

区分 控除額
一般の控除対象扶養親族(※1) 38万円
特定扶養親族(※2) 63万円
老人扶養親族(※3) 同居老親等以外の者 48万円
同居老親等(※4) 58万円

※1 「控除対象扶養親族」とは、扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が16歳以上の人をいいます。
※2 特定扶養親族とは、控除対象扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が19歳以上23歳未満の人をいいます。
※3 老人扶養親族とは、控除対象扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が70歳以上の人をいいます。
※4 同居老親等とは、老人扶養親族のうち、納税者又はその配偶者の直系の尊属(父母・祖父母など)で、納税者又はその配偶者と常に同居している人をいいます。
※5 同居老親等の「同居」については、病気の治療のため入院していることにより納税者等と別居している場合は、その期間が結果として1年以上といった長期にわたるような場合であっても、同居に該当するものとして取り扱って差し支えありません。ただし、老人ホーム等へ入所している場合には、その老人ホームが居所となり、同居しているとはいえません。

例えば子供が16歳になり、控除対象扶養親族となった場合、控除額が38万円増えます。先ほどの源泉徴収表の所得控除の額の合計額に38万円を加えて計算します。逆に扶養親族が減った場合は、その分の金額を所得控除の額の合計額から差し引きます。

我が家の場合は、今年はまだ子供が14歳で税率が10%ですが、収入が変わらずに今のままだと再来年16歳で税率は5%となります。

それでも、年間限度額いっぱいの276,000円を拠出すると

276,000×5%+276,000×10%=41,400円の節税となります。

最低でも15%節税

個人型確定拠出年金は、累進課税の所得税率が最低5%、住民税が10%で、最低でも拠出した金額の15%税金が戻ってきます減ります。

ただし、実際に年金をもらう際には、確定拠出年金以外でもらう退職金や公的年金と合算して計算され、金額によっては所得税や住民税がかかる場合があります。

わたしの理解では、この個人型確定拠出年金の制度は

  • 所得が低い人にとっては所得税・住民税が戻ってくるので節税
  • 所得が多い人にとっては税金の支払いを将来に先延ばしする繰り延べ

という意味合いが強いと思われます。

我が家はそれほど所得がないので(退職時に退職金がたくさんでるとか)、メリットの方が大きそうです。

また、所得税に関してはサラリーマンの場合、年末調整で月々源泉徴収されている金額よりも所得税が少なければその差額が戻ってきます。住民税に関しては翌年の月々の支払いが少なくなりますので、節税できた金額が戻ってくるというよりは、節税できた金額が月々減って支払うことになるので、実感としてはあまりわかないかもしれません。

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